「王子、よくぞご無事で」 白髪の老龍が出迎える。 「ああ、怪我はない」 人族の王はいつものように応える。 「今回もやはりシンの絡んだ事件だった。その結果二つの命が失われた。気分が悪い。詳細は……また後でいいな?」 老龍は無言の笑みで肯定する。 「すまない、私は疲れたのでもう寝ることにする。明日は……また定刻通りに起こしてくれ」 「かしこまりました、王子」 「うん、ではまた明日な」 人族の王はそうして自室へとこもり、老龍もまた残りの処務のため自分の部屋に戻ることにした。 <A cellphone end> To 8/Back |